アウディR8~欠けていたのは空気~

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アウディ傘下になってから、ムルシエラゴとガヤルドが売れて売れて、会社創設以来の好調を記録しているランボルギーニなのだが、シャーシから新開発の車を実はずっと出していない。ムルシエラゴですらもディアブロのシャーシを利用しているし、ガヤルドもアウディのラインで開発されたシャーシである。アウディR8

そのガヤルドも、アウディとしてはこのR8を作りたかったから、ついでにランボルギーニにも似たようなのを作らせてみたという感じがしてならない。

R8は、アウディがルマン24時間に参戦するために開発したプロトタイプレーシングカーであり、リアのパワートレイン部分(エンジン、トランスミッション、リアサスペンション)が、モジュール構造になっており、故障したら修理するのでなく、丸ごとごっそり交換できるという、それは反則じゃないのかコラと言いたくなる逆転の発想により、事実上「ほとんど壊れない」車だった。そのテクノロジーを量産スポーツカーにフィードバックして産まれたのが、このR8である。もっともこっちのR8はさすがにモジュール構造ではないと思うが。

元々アウディという会社は、ラリーには積極的で4輪駆動システム「クアトロ」を生み出してWRCを席巻してきたのだが、市販スポーツカーに対してそう積極的なスタンスではなかった。

 

アウディTT
そこで、1995年にTTというスポーツカー「っぽい」モデルを出してみたことがあるのだが、このTTが初期モデルにおいて超高速域(180km/h前後)で横転事故を起こしたという、同じドイツのポルシェが聞いたら噴飯ものの失態を演じ、慌ててリアスポイラーの実装と、サスペンションの再設計をしたという経緯がある。

しかし、なんだかんだでマイナーチェンジを繰り返しTTは次第に熟成されていく。そして1999年アウディはランボルギーニを買収する。


ランボルギーニはアウディの資本とパーツの供与により、ガヤルドを開発し、アウディはレーシングカーのR8のテクノロジーに、ランボルギーニの「空気」を取り込んで、R8の開発を進める。


アウディR8


この「空気」というのが実はとても重要で、断言してもいいがアウディが技術面でランボルギーニから学ぶことは何ひとつない。しかし、アウディにスポーツカー制作に関する「空気」があれば、TTはアウトバーンで転がったりはしなかったのである。

技術と数式で説明のつかないノウハウ。それが「空気」なのだ。


そうして晴れて誕生したのがこのR8だ。ボディはASFと呼ばれるアウディ独自のフレームを使用し、エンジンフレームの一部にマグネシウムを採用して、全長4430mm全幅1904mmのでかいボディの総重量を1630キロに抑え、4.2リッターV8DOHCのエンジンは、オイル噴射をドライサンプで低重心にもってきている。ミッションは6速Rトロニックを採用。これはランボルギーニのe-Gearと同じ構造の2ペダル式セミオートマチックである。

アウディR8
ちなみにR8は作業工程に手作業の部分が多く、1日に20台しか作れないそうで日本には150台が割り当てられるというが、これは一度乗ってみたいなあ。今度はきっと転がらないだろうから。

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このページは、kanazoが2007年11月 2日 12:00に書いたブログ記事です。

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