2008年2月アーカイブ

フェラーリジャパン「日本人金持ってまーす!今まで30年間コーンズに売りつけて儲かったと思ってたらコーンズはもっと儲けてましたねー♪だから私たち今度は自分で売ってもっともっと儲けまーす♪」

と言ったかどうかは知らないが、フェラーリが今年の7月に日本法人を設立することとなった。

そうなるとコーンズはフォルクスワーゲンとアウディの輸入権を失ったヤナセと同じく凋落の一途を辿る目に遭うこととなるのかなあと一瞬思ったが、たぶん違う。

フェラーリF430外車には「輸入」と「販売」がそれぞれ別業務としてあるため、これを独占していると非常にボロいのだが、「輸入」を本家に取られてしまうと「販売」にうまみがない。

しかし、フェラーリの場合その「整備」の特殊さと、パーツの調達のノウハウが不可欠である。ましてやディーラーであるコーンズ以外にフェラーリの整備に手を上げる整備工場はそう多くはない。僕のいた会社はフェラーリはコーンズを凌駕するくらいのノウハウを持ってはいたが、それでもパーツはコーンズから買っていた。

だからコーンズは、意外と慌てることなく「整備」に業務を特化して行くだろう。7000円から15000円と言われる時間工賃を倍にして、「パーツの値段も跳ね上げちゃおうかなあ、跳ね馬だけに♪」とか言いながら。

安直さに腹を立ててはいけない。このドンブリ勘定的な値段のつけ方こそがコーンズの、いやフェラーリのフェラーリたる所以なのだから。
リンスピード スキューバ
ギブズ・アクアダという水陸両用車が出たとき、「007のロータス・エスプリがついに現実に!」と思ったものだが、よくよく考えてみたら、アクアダは「泳ぐ車」であり、潜ることはできなかった(もちろんアクアダのテクノロジーは凄いのだが)。

しかし、スイスにある主にポルシェのカスタムパーツを製作しているリンスピードという会社が、ついに「潜る車」を作ってしまった。しかしヨーロッパ人は相当あの映画が鮮烈な印象だったんだろうなあ。

その名はリンスピード・スキューバ
リンスピード スキューバ

リンスピードはロータス・エリーゼをベースに開発を始め、まずガソリンエンジンをとっぱらって、駆動方式を3基のモーター駆動にした。次に水中の推進にフロントから水を取り込んで、フロントタイヤの真後ろからそれを噴射するシステムにした。このジェット噴射部分はカーボンナノチューブ製だそうである。

うわぁ、これだけでもうこの車の値段知りたくないぞぉ。


リンスピード スキューバモーターは3基ともリアに載せられ、 電圧6x48ボルトのリチウムイオン電池で動作する。また、酸素ボンベがあり、運転者はそこから供給されるマウスピースで呼吸しながらの運転となる。

ただし、リチウムイオン電池の問題点は常用領域と危険領域の差が非常に接近しており、安全性確保のため保護機構が必要なことである。このため、充電においては極めて高い精度での電圧制御が必要とされる。
リンスピード スキューバ最大潜行深度は10メートルで、地上走行は最高速度120km/h。水上は6km/h、水中では3km/h。水上と水中はリアにある2つのスクリューで進む。水中に潜るのにオープンカーにした理由は、緊急時の安全対策と、密閉式にした場合およそ2立方メートルの空気を抱え込むこととなり、それを解消するためには2トンの重量を増加しなくてはならなくなり、この小さい車体にGT-R以上の重量を課してしまうことになるからだ。



ちなみにこの車を日本で乗るとしたら、小型船舶免許とかいるのかなあ。
リンスピード スキューバ
「世界一」という言葉で車をくくるとき、スピードなのかパワーなのか価格なのか具体的な数値で語る必要がある。もちろん主観で語ってもいいのだが、そうすると愛着100%ってことになるので、俺のS14シルビアこそが世界一と言い張ってももちろんOKだが、相手の価値観に訴える説得力に欠けることになる。

そこで、スピードやパワーや価格と言った、数値的プライオリティをフェラーリ好きやメルセデス好きに対しても問答無用の説得力でもって訴求することが可能で、なおかつ狂信者として恍惚とした表情で「世界一のスーパーカー」と僕が断言できるのは、このシュツットガルトの怪鳥ポルシェ・カレラGTである。この車こそ世界一である。断言するぞ。

ポルシェ カレラGT
ポルシェ カレラGT
この車の生い立ちは、元々ルマン24時間などのモータースポーツの世界で、プロトタイプベースの車が台頭してきたことによって、次期GTクラスレーシングカーの開発をすることにしたポルシェが、同じころ市販スポーツカーの流れが、フルカーボンボディにレーシングエンジニアリングのノウハウを色濃くフィードバックさせた桁外れのハイパワーを求めるようになっていることに対して、「あそっか!市販しちゃおう!」とばかりに、市販車として開発をスイッチしたことによる。

臨機応変ですなあ。

ポルシェ カレラGT全長4,613×全幅1,921×全高1,166㎜というボディサイズはエンツォより小さく、特に幅はエンツォより115㎜近くも狭い。まあエンツォが大きすぎると言えないこともないが。

また、キャビンと、エンジンとサスペンションを支えるサブフレームを連結する構造はテスタロッサなどもそうなっているが、サブフレームは上下からエンジンを包み込むモナカみたいな形状になっており、上のモナカはボルトをはずすことによって簡単にはずれてエンジンを降ろすことができるようになっている。


ポルシェ カレラGT
ミドシップに縦置きされた5.7リッターV10エンジンは、2000年のルマン24時間に出るために開発されたもので、本来なら10気筒の等間隔燃焼のベストが78度角なのに対してわざわざ68度にすることによって、市販車としてのレイアウトに配慮した。ミッションは6速マニュアルで、ブレーキと同様のカーボンセラミック複合素材を使用したPCCC(ポルシェ・セラミックコンポジット・クラッチ)で、そのクラッチ径はわずか169(!!)ミリである。このため慣性重量は低く、多板クラッチ特有の唐突に繋がる特性を持つ。

まあ簡単に言えばロケットスタートは得意だが半クラッチが大変であると。
素晴らしい。ポルシェはこうでないといけません。
レーシングカーに2ペダルMTなんぞ持ち込んだりしないのである。

ポルシェ カレラGT
また、室内はメーターの配置が911っぽいが、シフトレバーの位置が妙に高いのが目に留まる。またこのシフトノブをよく見ていると、ウッドである。カーボンとレザーで武装した車内に、ここだけ意味無くウッドである。

いや違う。レーシングカーに準じたエンジニアリング、それに相反するラグジュアリーな快適性能を突き詰めたときに、ここはウッドにするべきであるというポルシェのこだわりなのだ。さすがポルシェだなあ。


ポルシェ カレラGTこのカレラGTは約4000万で発売され、実物を世田谷のポルシェジャパンで見たことがあるのだが、そのラインの美しさもさることながら、全体に小さめの印象を受けた。ポルシェの姿勢としてはこの車をポルシェは「売りたい」のではなく「造りたい」から造ったんじゃないかなあ。だってこんなのランボルギーニだったら何も考えず億で売りそうだから。

ボクスターが売れに売れて、カイエンも面白いように売れて、すっかり商売上手になったポルシェだが、「我々が本気になれば、これだけのものはいつでも造れるのだよ諸君」と言わんばかりの完成度と、フェラーリともメルセデスとも違う独自性でもってこのV10モンスターを世に送り出したのだ。

ちなみにこのカレラGTだが、当初1500台生産の予定が、1300台ほどで生産を終えたらしい。だがこの手の車で1300台というのは大ヒットと言って良い。素晴らしいですなあ、さすがポルシェですなあ。
ポルシェ カレラGT
三菱エクリプス2009三菱のエクリプスが来年新しくなって発表されるらしいのだが、これは…どう見ても日産のアレにしか思えない。








フロントだけかと思ってここから見ると、リアは今度はドイツのアウディじゃないあのメーカーの車に本当に実もフタもないくらい似ている。
三菱エクリプス2009
 もうリアスポイラーの形状といい、フロントグリルの処理といい、これはいったいどうなんだと言いたくなるくらい似ている。

元々三菱は、デザイン面ではマイペースなところがあったから、こういう日和ったデザインを出すあたり、もうなりふり構ってられないってことなのかなあ。これじゃあ韓国の車が日本車に似てるとか言ってる場合じゃない。

三菱エクリプス
とりあえずカッコいいんだかカッコ悪いんだかよくわかりません。

ランボルギーニ ディアブロ僕は昔、この手の車を扱わせたら、その筋ではとても有名な会社にいたことがあった。そしてWeb用に撮っていた作業中の写真の中には、資料的価値が非常に高い写真も数多くあり、おそらくは数ギガに及ぶであろうそれらの写真のバックアップを取らずに、そこを退職したのが今となっては悔やまれてならない。トヨタ2000GTのエンジンの全バラ状態とかあったんだよなあ。

僕がそこにいたころ、工場を占める車の中でやたら多かったのが、フェラーリのF355と360、そしてこのランボルギーニ・ディアブロだった。 

 ランボルギーニ・ディアブロは、70~80年代に世界を席巻したカウンタックの後継車種として、マルチェロ・ガンディーニのデザインでデビューした。ガンディーニはこのシェイプをチゼータV16ですでに確立しており、その流れを汲んだ仕上がりになっている。

1998-Lamborghini-Diabloただし、当時ランボルギーニはクライスラーの傘下にあり、デザインに関してはクライスラーの意向が反映されているらしい。どの辺がそうなのかわからないが、アメリカ人は基本的に屋根のない車が大好きなので、ディアブロのラインナップにロードスターがあるのは間違いなくクライスラーの意向と思われる。

エンジン形式は5.7リッターV12気筒DOHC48バルブで(のちに6リッターにアップ)、カウンタックと同じくミッドシップの縦置きで、ミッションはフロントに配置し、オイルパンを貫通したシャフトを介して後輪に駆動力を伝達するという特殊な構造を採用した。

ランボルギーニ ディアブロ
しかしこの車、整備性は恐ろしく悪く、車体は大きいがエンジンもものすごく大きく、写真のようにギッチリ入っており、左右のマニホールドはもちろん等長なんかではない。

このため「なんの作業をするにもエンジンをいちいち下ろさないといけない車」だったのだ。加えてそのエンジン脱着作業は困難を極め、下ろすのも載せるのも知恵の輪みたいに大変な作業だった。その点テスタロッサは、リアのフレームを丸ごとはずせばエンジンが下りるようになっていたから、そこはレーシングカーのノウハウが生きたんだろうなあ。

ランボルギーニ ディアブロ
またディアブロの場合、助手席の後ろにコンピュータが入っており、整備のときはそこにテスターをつなぐのだが、これまた大変で、シートを倒すと言っても大して倒れないし、強引にもぐり込んで、カバーを剥がすのだが、そうしてやっとコンピュータにお目にかかれても、なかなかテスターがコンピュータを認識してくれない。最新バージョンのものであるにも関わらずである。

やっと認識したと思ったら、今度はイグニッションをONとOFFを3回くらい繰り返すと、バッテリーがあがる(!!!)のだ。

とにかくディアブロ(というかランボルギーニ全般)はメカニック泣かせな車なわけだが、一つだけフェラーリとは別次元の特性を持っている。

ランボルギーニ ディアブロ
僕のいた会社は、可変バルブ付きのマフラーを作っていたのだが、ディアブロにそのマフラーをつけたときの爆音が本当に凄まじいのだ。フェラーリのそれは、レーシングカーとしての「本性」をむき出しにした音なのだが、ディアブロの場合は、この世のものと思えないような「悪魔の咆哮」だった。

これはディアブロのシャーシで登場したムルシエラゴの音とも違う。ましてやアウディ傘下で作られた「子ランボ」ガヤルドであの音は絶対に出ない。


整備性という面から見ると本当に厄介で、大いなるハッタリの大迫力ボディと、世界で1.2を争う燃費の悪さなどを鑑みると、おおよそこんな車に手を出す人間がどこにいるのだろうと思ってしまうが、その考えは間違っているとすぐに気付かされる。たぶんこの車を手に入れた者は、その時点で悪魔の虜となっており、その咆哮に畏怖の念とともに忠誠を誓うのだ。

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